日々是好日、ランRUN日和
かつては、サブスリーランナーとして幾多のレースを駆け抜けてきました。 怪我をして、一歩引いたところに身を置いたとき、新しい走りの楽しみを見つけに行きたくなりました。 日々是好日(ひびこれこうじつ)。 毎日が最良の日になりますように!
2018年4月15日(日)
・・・・
AM 8:30
降りしきる雨の中、
号砲と同時に、長野マラソンがスタートしました。
・・・・・・
さて、
長野マラソンのスタート順は、オフィシャルでは公開されていないようですが、
「過去3年間のベストタイム」
と、
「このレースの目標タイム」
で、
ブロック分けされていますので、
俗説では、
「サブスリー」のベストラップで、「目標タイムがサブスリー」が、一般の部の最前列になるようです。
もちろん私も、「3年前」のサブスリーラップで、今年も「サブスリー」目標でエントリーしたので、一般では最前列ブロックからのスタートができました。
・・・・が、
やはり、1万1千人以上のエントリーでスタートする長野マラソンでは、スタート直後は大混乱で、思うように走ることはできませんでした。
が、
私にとっては、
これで、十分。
慣らし運転で、駆けていくのでした。
・・・・・
さて、
今日はガチの「サブスリー」狙いではないので、最初の混雑も「アップ替わり」と思えば、余裕すらありました。
ちなみに、
今日は手に付けた、「GPSウォッチ」は、「一度も見ないつもり」でしたので、
最初の「ゆったりしたラップ」も、「それ以降のラップ」も一切知る由はありませんでした。
・・・・・・
5km通過
時計は見ませんでしたが、路上のデカい電光掲示板に、
「20分59秒」
の文字が表示・・・
見るつもりはなかったものの、見えちゃったものはしょうがない。
とりあえず、滑り出しは悪くないようでした。
・・・・・・
10km通過。
「まずはリズムを作る」
そう、
時計は一切見ないでゴールするつもりでしたので、「ペース」より「リズム」を大事にして走って行きました。
・・・・・
11km・・・12km・・・
通過する距離は伸びていきますが、
依然として降りしきる雨・・・
ですが、
去年のような「灼熱地獄」に比べれば、本当に快適でした。
・・・・・
15km通過
まだまだ元気でした。
去年は、暑さから「この辺り」から、歩いていたような気もしますが、今年は何とか走って行くことができました。
しかし、右足の小指に鋭い痛みが走るようになり、何らかの異変が起きたようですが、
「まあ、この程度の痛みで指がとれるわけじゃないし、我慢我慢・・・」
で、進んでいきました。
・・・・・・
20km通過
・・・・・あとちょっとで、ハーフだ!
おととしは強風で苦しんで、ハーフ通過直後に歩いたんだっけ・・・
去年は、暑さで「過呼吸」になって、序盤から歩き、ハーフ過ぎには「見知らぬ若いママ」に解放されたんだっけ・・・・・
・・・で、
そんないわくつきのハーフを通過
・・・そのタイムは・・・
・・・・???
でもまあ、
今日はタイムじゃない!
先ずは歩かず完走が目標だー!
頑張るぞー!!
・・・・・・と、
そう思った矢先の22km地点
あまりの寒さでトイレに行きたくなり、近くの簡易トイレに駆け込みました。
ロスタイムは30秒ほどでしょうか。
急いで用を足したらすぐに戦線に復帰。
ロスはしましたが、その分少しだけ軽くなった体で、完走目指して駆けていきました。
・・・・・・
で、
なんとか25kmを通過・・・
ここから足はどんどんと重くなり・・・スタートから降り続く雨と風の寒さで、太ももは硬直するような感じがしました・・・・
疲労も重なり、ペースはどんどん低下。
俗にいう「30kmの壁」どころか、「25kmの壁」が目の前に立ちはだかり、「歩きたい」と「歩いちゃダメ!」の葛藤が続くのでした。
・・・・・・
30km通過
ここからが正念場になってきました。
限界になったと感じ、「歩きたい」という弱い気持ちが湧いてくる。
その一方で、
目標達成に向けて「歩かない」という強いモチベーションもある。
そんな二つの葛藤に強く揺さぶられながら進んでいきました。
しかし、
やはり走り込みが足らなかったせいでしょう、脚はどんどん重くなり、ペースは更にガクンと落ちた気がしました。
もちろん時計は見ていませんから、具体的にどの程度に落ちたかはわかりませんが、体感的にはキロ5分ぐらいで走っている感じがしていました。
そして、終始続く雨風よりも疲労感のほうが圧倒的につらく、その先にある「ふたこぶラクダ」と呼ばれる、ふたつのアップダウンを駆け上がる時も、駆け下りる時にも、脚が悲鳴を上げ続けました。
・・・・・
そんな「ふたこぶラクダ」を乗り越えると、川沿いの堤防道路に入っていきました。
天気予報の通り「春の嵐」の風が強まる中、川沿いでは更に風は強くなり、細かい雨を体に吹き付けてくると、体感温度的にはは氷点下の中を走っているようでした。
・・・・・・・
35km通過
先ほど来た川を橋で渡り、先ほどとは逆方向に川沿いを又、駆けていきました。
すると、
強風は「向かい風」となって体に吹き付け、前に進もうとする体を押さえつけ始めました。
・・・
周りのランナーも苦しそうな感じです。
そう、
苦しいのは俺だけじゃない。
歩かず完走まであと一歩だ!
そう思い、進んでいきますが、もうどんなペースになっているかもわからない。
もう、歩くスピードになっているんじゃないかと思うほどのペースで進んでいきました。
・・・・・
39km通過
カーブを曲がり、走る方角が変わると、ようやく突風地獄から解放され、残りの距離も3kmとなり、歩きたいという気持ちはみじんもなくなりました。
40km通過
ラスト2km・・・
あとちょっとでゴール・・・
そう、思ったのがいけなかったのか、脚はゴールしたと勘違いし、走ることを拒絶し始めました。
ふくらはぎは、「足つり」の予兆のように、ビクン、ビクンと細かいけいれんを起こし、無理をすると、走行不能になりそうな感じがしていました。
ので、
今できる、限界ぎりぎりのラインで走行し、ラスト2kmをだましだましで、走っていきました。
ラスト1km地点
「目の前のゴールがこんなに遠いのか」
と、思えるほどの距離感でした。
ただもう、どう見えようと「1kmは、1km」と考え、
「あと5分ほどの我慢比べだ」
そう思って進んでいきました。
42km地点
ここは、ゴールのあるスタジアムの入口地点、後は芝生のグラウンドを195m進むだけ。
余力ゼロ
ダッシュもできない
ただただ、周りの声援に背中を押されて、ゴールゲートを目指しました。
・・・・
ゴール!
もう、歩くことすらできないと思うくらい、全てを出し切りました。
予定通り、一度も歩くことなく「完走」を果たすことができました。
記録用のチップを外し、完走メダルをかけてもらい、最後にフィニッシャーズタオルをかけてもらうと、暖かなタオルに何とも言えない安堵感を感じ、何だか込み上げてくるものがありました。
完走タイム 3時間4分9秒
これは、直近3年でのベストタイムでした。
ちなみにタイムはただの「結果」ですから、今日はそんな結果よりも諦めなかった「プロセス」に満足できました。
後でタイムを確認すると、風に苦しめられた終盤の走りも、頭で思っていたほど遅いペースになっておらず、それなりに踏ん張ることができていました。
前日に急遽相棒になってくれた、「アディゼロ匠 REN」にも感謝です。
サンキュー!
おかげで、いい結果が得られたよ。
・・・・・・・・
さて、
スピード
持久力
根性
どれをとっても、まだまだ足らないものばかりですが、それぞれを少しづつ積み上げれば、もう一度「あの世界」を見ることができるような気がしてきました。
ただ、
ここからの4分10秒は、容易に乗り越えられない大きな壁であることも知っています。
とにかく今回は、「この日の諦めない気持ち」を手に入れましたので、次はこれを自信に代えて、5月の「野辺山100km」のスタートラインに立ちたいと思っています。
最後に、時計から拾ったリザルトです。
寒くて、辛くて、苦しかった42.195km
でも、
諦めずに、耐え抜いて、感動した42.195km
まだまだチャレンジは続きます。
本日のラン 長野マラソン リザルト3時間4分9秒
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プロフィール
HN:
RX-93
性別:
男性
自己紹介:
花の昭和47年生まれのアル中&メタボ中年が、何を血迷ったのか38歳からランニングを開始!
40歳でサブスリーを達成すると、42歳でフルマラソン2時間48分台を記録。
ランナーズのフルマラソン全日本ランキングのベスト100に掲載されると、有頂天もMAXに。
だが、
それが災いしたのか、その後は故障の連続。
ストレス解消のために走ったはずが、走れば走るほどにストレスに!?
サブスリー時代のブログを閉じて、新天地にやってきました。
毎日が、「日々是好日」。
ランRUN日和になりますように!
40歳でサブスリーを達成すると、42歳でフルマラソン2時間48分台を記録。
ランナーズのフルマラソン全日本ランキングのベスト100に掲載されると、有頂天もMAXに。
だが、
それが災いしたのか、その後は故障の連続。
ストレス解消のために走ったはずが、走れば走るほどにストレスに!?
サブスリー時代のブログを閉じて、新天地にやってきました。
毎日が、「日々是好日」。
ランRUN日和になりますように!
ナイスレース!
風雨と低温で過酷な状況であったと思いますけど、そこは日ごろの鍛錬の結果が出ましたね。
それにしても、本番直前にシューズ購入とは(笑)
結果的に匠レンはベストなチョイスになったんですね。
野辺山へ、いい感じで入れますね。お疲れさまでした。
Re:ナイスレース!
結果については、現状の走力、練習内容、どこから判断しても上出来の結果だったと思っていますので、「まぐれ」に近いものだと受け止めています。
ただそれでも、野辺山に向かううえで、多少なりの自信になったのも事実ですので、5月は奮戦してきたいと思います。
ちなみに今回は直前のシューズ購入になったわけですが、私の場合は靴の鮮度が最も高いところでレースに臨みたいので、レースシューズはほとんど事前の履き慣らしをしないので、前日購入も1週間前でも大差ないんですよw
加えて、RENは3足目の購入ですからね。安心の度合いが違いました。