日々是好日、ランRUN日和
かつては、サブスリーランナーとして幾多のレースを駆け抜けてきました。 怪我をして、一歩引いたところに身を置いたとき、新しい走りの楽しみを見つけに行きたくなりました。 日々是好日(ひびこれこうじつ)。 毎日が最良の日になりますように!
(お断り)
※前回記事の後編ですが、前編以上にすごい長い記事です。
読む or 読まない は、自己責任でw
・・・・・・・
さて、皆さん、
地獄に落ちたことはありますか?
私はあります。
それは、おととしの「野辺山高原100kmウルトラマラソン」での、灼熱地獄。
あまりの暑さに、途中で吐き気に襲われて、
87kmのエイドで、30分間倒れていました。
そして、
2019年5月
またもや地獄の底に落ちていったのでした・・・・
・・・・・・・・・・・
(前回の続き)
予想以上のタイムで50km地点のエイドを後にし、
意気揚々と、60km地点に向かっていきました。
が、
日中の気温の上昇と共に、徐々に体力が奪われ始め、
そして、
前半に使いすぎた脚が、徐々に悲鳴を上げ始め、
北相木村役場に向かう、長い上り坂では、ほとんど走れなくなってしまいました。
・・・・・・
走れば、足裏から脳天にまで響く激痛
数百メートルを走るだけで、あっけなく切れてしまう息
そして、
暑いのに、体からは一滴も出ない汗(←額にしか汗を感じなくなっていました)
明らかに、体に変調をきたしているようでした。
ので、
とてもじゃないけど、
「マラソン」
をしている、という感じはせず、
「荒行」
でもしているのではないかという感じがしていました。
が、
それでもなんとか、
北相木村役場に到着しました!
が、
ここを折り返しての、下り坂が、きついのなんの・・・orz
ちなみに、
一説にはランニングの衝撃は、「体重の3倍」といわれていますが、
下りでは、「体重の5倍」とも、いわれています。
ので、
トレーニング不足の私の脚では、300kg以上の衝撃を、片足だけでは受け止めきれず、激痛に耐えながらの下り坂となったのでした。
・・・・・・・・・・
苦しい・・・
辛い・・・・
もう止めたい・・・・
そんな、気持ちが脳内を駆け巡る中、
ようやくたどり着いた、
63km地点のエイド
・・・・・
(私)スポーツドリンクいただきます・・・
(私)・・・・
(私)あの~
(私)ここにある段ボール貸していただいてもいいですか?
(エイドの人)いいですよ!
と、
目の前にあった、大きな段ボール箱をつぶした、段ボールの板があったので、
それを路肩に敷いて、
爆睡します!w
で、
寝ようと思って、横になったら・・・
(エイドの人)大丈夫かい?
(私)すんごい、きついです・・・
(エイドの人)リタイヤする? あっ、でもまだ時間に余裕があるか?
(私)大丈夫です、バカだから、ちょっと寝れば復活すると思います・・
って感じで、やり取りの後、
10分間の爆睡・・・・・・・Zzzz
を、して、
(私)ありがとうございました! もうちょっと先に行ってみます!
と、ここを後にするのでした。
ちなみに、
ちょっと眠ったおかげで、元気を取り戻したつもり・・・
でしたが、
10分の睡眠で回復したエネルギーは、
「あっ!」
と、いう間に枯渇して、
周りがそうであるように、
私も、全く余裕がない状況で、南相木村に向かう道中では、
ヨタヨタと歩きが増えながら前に向かって進んでいくのでした・・・
・・・・・・・
(地獄の2丁目)
71km地点 滝見の湯エイド
ここでは、お蕎麦を頂き、
預けてあった、替えのシューズを手に取り、履き替えようかな・・・
と、思いましたが、
履き替え用に、71km地点にドロップしておいたシューズは、薄底シューズの「アディゼロ ベコジ」でした。
ので、
履き替えてシューズをリフレッシュするよりも、今のナイキのスピードライバルフライの方が、厚底でウルトラにはいいだろうという判断で、預けていたものを受け取らず、今はいているシューズで、そのまま出発していったのでした。
・・・・・
で、
エイドを通過してから1km程経過・・・
気がつくと、
スタート時点の朝の寒さで付けていた「アームカバー」と、「ネックウォーマー」を換えのシューズと同時に預けて、少しでも軽量化していくつもりが、
シューズを交換しなかったので、
ただの「重り」でしかない、アームカバーたちをランニングベストに括りつけたまま走っていることに気付くのでした・・・(←この辺りから、脳が死んでいますw)
・・・・・・・・・・
【コース最難関の馬越峠入口エイド】
ここで給水していると・・・
(ランナーさん)あれ?大町でご一緒したブロガーさんでは?
(私)はい! あっ、どうも~
と、久しぶりの再会にあいさつを交わしました。
で、
ちょっとお話ししていると、なんと、このランナーさん、
走りすぎて、直前に
「疲労骨折」していた!?
にもかかわらず、
この野辺山にやってきたそうです。
(´ε`;)ウーン…
みんな、本当に
「頭のねじ飛んでるねw」(←いい意味でw)
で、
「そんな境遇の方でも頑張っているんだから、自分だって!」
と、この方に元気をもらって、
必死に、馬越峠を進んでいくのでした・・・
・・・・・
はぁ、はぁ・・・・
く・・・苦しい・・・・・
あ・・・脚が痛いよ~・・・・・
・・・・・
と・・・ところで・・・
い・・・・いま・・・・
何kmまで来たの?・・・・・・・・
・・・・・・
な・・・・75km・・・か・・・・
き・・・気持ち悪い・・・・
り・・・リタイヤしちゃおうかな・・・
・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
あ・・・
そうだ・・・・・
家族にラインしよっ!
しばらくして、娘から
「がんばれ!」
のコメント。
・・・・・・・・・
さてと・・・
もちょっと、頑張るか・・・・
・・・・・
「馬越峠」
これって馬じゃないと越えられない?・・・
そんな意味なのかな?
そう感じるほどの、急こう配の馬越峠。
みんな、トボトボ(ヨロヨロ?)と歩いています。(←もちろん私も)
で、
なんとか・・・
必死に・・・・・・
気合を入れて・・・・・
ついに登り切った先が、
79km地点でした。
で、
ここから先は・・・
急な下り坂の連続!(←前回記事の高低図を参照下さい)
・・・・・
80km近く走ってきたボロボロの足で、
直前まで登ってきた急な上り坂から、
一転、急な下り坂に突入!
すると、
脚が、
ギャアァァァァ━━━━━━(|||゚Д゚)━━━━━━!!!!!!
と、
悲鳴を上げました!
そう、
下りの重力の力を、足が受け止めることができず、
只々、痛みだけが足から脳へと襲い続けるのでした。
やはり、
中盤の下り坂で、
調子に乗って駆け下りたツケが、
確実に、
私の脚をむしばんでいたようだったのでした。
・・・・
Σ(゚Д゚ υ) イタ!!っ
イタタタタ!!
クソ! いってぇー!!!
って感じで、
まるで、「針のむしろの上」を座るどころか、走らされているかの如くの苦痛の中、
坂を必死で駆け下りて、
何とか、85km地点を通過できました。
・・・・・
で、
87km地点
「川上原公園前エイド」
・・・
ここまでくれば残りは僅か、13km
ですが、
ここでもう体力はほとんど残っていませんでした。
練習不足
調整不足
そして、
飲みすぎによる
重篤なデヴw(←前日計量で64kgもあった)
でも、
何とかたどり着いた87km地点で、精も根も尽きてしまいました・・・
エイドで、スポーツドリンクを頂き、
空っぽの体にエネルギーを少しでも補給しようと、給食を手に取り、
再び娘にLINE・・・
と、いうことで、
「ま・・・まあ、あと少し頑張るか・・・・」
でも・・・
僕、もう死にそうだから・・・・
寝る!
Σ(゚Д゚;エーッ!
ってことで、
ここで、再び、15分の爆睡・・・・
皆が通り過ぎる、ウルトラのエイドの「地べた」で、
完全に爆睡できるという、
本当に痛い脳みそでよかったと、
心底、自分自身に感謝するのでした・・・
・・・・・
で、
目が覚め、
再び走り出すと、
休憩の甲斐があってか、何とか1.5km程は走り続けることができました。
で、
その後は、
走っては歩き、
歩いては走り、
を繰り返し、
遂に、
90km地点までくることができました。
・・・・・
ラスト10km
・・・
(´ε`;)ウーン…
ここで「アト10km」
と、思うか、
「まだ10km」
と、思うかで、気持ちは大きく違うかと思いますが、
100kmの内の90kmまでくると、
「あと、まだ10km」
ってかんじで、
僅かなようで、遥かに遠い、不思議な10kmのように感じるのでした。
・・・・・・
で、
90kmも走ってきたというのに、とどめを刺すように待ち構えている上り坂。
多分、
地獄の「閻魔様」でさえ、
「もう、許してあげて・・・」
と、言いそうなくらいの、
「えげつない上り坂」が待っているのでしたj。
・・・・
はぁ、はぁ・・・・
はぁ~、はぁ~・・・・・・
ぜぇ~、ぜぇ~、ぜぇ~・・・・・・・・・
・・・・・
ラスト5km(←まだまだ、ゴールは遠い・・・)
・・・・・
ラスト3km(←ゴール会場の声がはっきりと聞こえ始め、あとちょっとと思い始める)
・・・・・
ラスト1km(←もう、来年は絶対に来るもんかと硬く心に誓いだす)
・・・・・
【ゴール前のレッドカーペット】
(アナウンサー)さあ、次にゴールするのは、ナンバーカード〇〇〇〇番
(アナウンサー)地元長野から参戦のRX-93さんです!
(アナウンサー)なんと、今年で7回目の野辺山挑戦!
(アナウンサー)あと3回でデカフォレストになります!
っていう、アナウンスを背に、
最後の力を振り絞って、ゴールラインに向かいました!
・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
やったー!!
ゴールしたぞ~!!!
・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
気が遠くなりそうなことが何度もありましたが、
いろんな人の力を借りて、
なんとか、
そう、
なんとか、必死でゴールができました!
・・・・・
結局、途中でシューズを換えることなく、最初から最後まで、
ナイキの
「スピードライバルフライ」
で、押し通しました。
サンキュー!
いいシューズでしたね。
おかげで、
完走することができました。
ゴールタイムは、
11時間25分と、セカンドワーストを記録しましたが、
トレーニングの内容からすると、
「気象条件に救われた」(←そんなに、暑くなかった)
「コースレイアウトに救われた」(←林道トレイルがなかった)
そのおかげで完走できた感じです。
・・・・・
長い長い100kmの道のり
心も体もまだまだ発展途上だな・・・・
来年は、もっと、もっといいレースにしよう!
だから、
絶対に、絶対に、来年も野辺山に行くぞ~!
(おまけ編に続く)
当日のラン 100km 11時間25分50秒(無事?完走!)
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プロフィール
HN:
RX-93
性別:
男性
自己紹介:
花の昭和47年生まれのアル中&メタボ中年が、何を血迷ったのか38歳からランニングを開始!
40歳でサブスリーを達成すると、42歳でフルマラソン2時間48分台を記録。
ランナーズのフルマラソン全日本ランキングのベスト100に掲載されると、有頂天もMAXに。
だが、
それが災いしたのか、その後は故障の連続。
ストレス解消のために走ったはずが、走れば走るほどにストレスに!?
サブスリー時代のブログを閉じて、新天地にやってきました。
毎日が、「日々是好日」。
ランRUN日和になりますように!
40歳でサブスリーを達成すると、42歳でフルマラソン2時間48分台を記録。
ランナーズのフルマラソン全日本ランキングのベスト100に掲載されると、有頂天もMAXに。
だが、
それが災いしたのか、その後は故障の連続。
ストレス解消のために走ったはずが、走れば走るほどにストレスに!?
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毎日が、「日々是好日」。
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激闘
前編と後編を一気に読みました。
コース変更があったとはいえ、野辺山の激坂はほんとうに過酷ですね。
それにしても、エイドの地べたで爆睡とは。
思い切って寝るという作戦が当たりましたね。2回爆睡しても、そのタイムは驚くばかり。
ご家族のラインは大きなパワーになりましたね。
生死をさまようような馬越峠の上り。そして、要注意の激下り。残り10kmになっても安心できないんですね。
シューズ選択の判断も正解だったですね。
ほんとうにお疲れさまでした。
コースのきつさがわかるだけに、読んでいて、こちらもぐったりしました笑。
こうなったらデカフォレスト目指して頑張ってください。
Re:激闘
それにしても、本当に今年は「練習不足」の一言に尽きます。
走り込んでいないので、超長距離の運動に、脚が完全についていけない感じでした。
仮に歩幅1mとしても、100kmで十万歩。
とすると、十万回の着地を支えられるだけの足腰がないといけないんですが、1ヶ月間で最長距離が、僅か4分の1の25kmが1回しかないのでは、お話にならないのも無理はないと思います。
シューズ選択やエイドでの熟睡は、「経験」が支えたもので、これが無ければ撃沈は間違いなしだったと思うので、これだけは7回の経験に感謝です。
後3回完走でデカフォレスト。
ここまでくると、目指したいですね。
頑張ります!